全日本空輸(ANA)のボーイング777-300ER型機、機体番号(レジ)「JA779A」がANA9431便として、2021年7月13日(火)に離日しました。羽田空港を離陸し、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港を経由し、モハーヴェ空港へ向かいます。この機体は6月に羽田空港で開催された「翼のレストラン」の際、参加者から感謝メッセージの寄せ書きが機体に記されており、これを残したままアメリカへ向かいました。
「JA779A」は、2007年4月18日(水)に初飛行した機体で、機齢は15年目です。エンジンはゼネラル・エレクトリック製のGE90を搭載。2007年4月下旬に全日空(ANA)に導入され、退役まで一貫してANAで運用されてきました。当初は「ANA」ロゴを施したシンプルな塗装でしたが、2014年8月にANAブランド「Inspiration of Japan(インスピレーション・オブ・ジャパン)」のIOJ塗装となりました。
最後の運航は、国際線機材らしく2021年3月28日(日)の成田/サンフランシスコ線で貨物輸送でした。この路線をNH8便、NH7便として往復し、ANAでの役割を終えました。5月14日(金)には、成田から羽田へ退役整備前のフェリー便として、およそ25分間、飛行しています。累計で59,349.32飛行時間、6,574サイクルを記録しています。
今回の退役を前に6月には羽田で、機内でファーストクラス、ビジネスクラスの機内食サービスなどを体験できるイベント「翼のレストランHANEDA ありがとうトリプルセブン JA779A」が開催されました。このイベントで最後の「お客様」を迎え入れ、利用者が感謝の気持をドアや胴体部に記し、このメッセージとともにアメリカへ向かいました。
なお、ANAの2021年度の機材計画では、3月末時点で保有していた30機の777-300/777-300ERのうち、10機を年度末までに退役させる計画です。プラット・アンド・ホイットニー製エンジンを搭載したボーイング777-200型、777-200ER型の13機、777-300型の5機、計18機は引き続き駐機中です。777-300ERのレジ「JA780A」も駐機中です。これにより、ANAが運航中の777は全て2009年12月に初飛行した「JA784A」以降に受領した15機で、平均機齢は6.5年超です。
7月13日(火)時点のANAの777-300/777-300ER退役状況は以下の通りです。
機体記号(レジ) | 型式 | 登録 | 抹消/退役月 |
---|---|---|---|
JA733A | 777-300ER | 2005/10 | 2020/12 |
JA732A | 777-300ER | 2005/04 | 2021/01 |
JA734A | 777-300ER | 2006/03 | 2021/02 |
JA756A | 777-300 | 2003/05 | 2021/02 |
JA757A | 777-300 | 2003/06 | 2021/02 |
JA731A | 777-300ER | 2004/10 | 2021/04 |
JA777A | 777-300ER | 2006/10 | 2021/04 |
JA778A | 777-300ER | 2007/01 | 2021/05 |
JA781A | 777-300ER | 2007/09 | 2021/05 |
JA736A | 777-300ER | 2006/09 | 2021/05 |
JA735A | 777-300ER | 2006/06 | 2021/06 |
JA779A | 777-300ER | 2007/04 | 2021/07 |