成田空港21年度中間決算、前期から改善も厳しい状況続く 純損失230億円

成田空港21年度中間決算、前期から改善も厳しい状況続く 純損失230億円

ニュース画像 1枚目:コロナ禍の成田空港 (NIKEさん撮影)
© FlyTeam NIKEさん
コロナ禍の成田空港 (NIKEさん撮影)

成田国際空港(NAA)は2022年3月期中間(2021年4月〜9月)連結決算で、営業収益は前年度から21%増の400億円、営業損失は前年同期から89億円改善の216億円、経常損失は80億円改善の220億円、中間純損失は194億円改善の230億円と発表しました。コロナ禍前の水準との比較では厳しい状況が続くものの、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催、国内の格安航空会社(LCC)による夏需要への対応で航空取扱量が増加しています。ただし、航空会社、空港内のテナントの費用負担を軽減する措置として、各種料金の減免措置を継続しています。

2021年度決算の予想は、5月時点から変更はありません。国内でワクチン接種が順調に進み、感染状況も落ち着き、国際航空貨物量は好調を継続しているものの、国際的な出入国制限の緩和状況では不確定要因が多く、不透明な先行きが継続しているとの見通しです。このため、空港の安全、安定運用を大前提にしながら、コスト削減を最大限に進め、業績改善に取り組みます。

運用状況の実績では回復傾向が続いているものの、国際・国内を合わせた航空機発着回数、旅客数とも2019年度の中間期と比べ依然として厳しい状況です。発着回数は2019年度の13.5万回に対し、2021年度は6.5万回と48%、旅客数は2,261万人に対し、262万人と12%です。黒字化と業績の回復には、航空会社より長い時間が必要とみられます。

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