JAXAと北海道エアポート、雪氷状況モニタリングシステム実証で連携

JAXAと北海道エアポート、雪氷状況モニタリングシステム実証で連携

ニュース画像 1枚目:JAXAが取り組む一連の気象影響防御技術の研究 (WEATHER-Eye)
© JAXA
JAXAが取り組む一連の気象影響防御技術の研究 (WEATHER-Eye)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と北海道エアポート(HAP)は2021年11月18日(木)、航空安全技術の研究開発促進で連携協定を締結しました。北海道内7空港を運営するHAPは、その地域特有の環境や技術・設備、空港運営の知見を活かした研究開発に協力します。JAXAとHAPは、新千歳空港で2021年度冬から2022年度にかけて、さっそく雪氷状況のリアルタイム検出やモニタリングシステムの実証試験を予定しています。

JAXA航空技術部門は、航空機運航に大きな影響を与える特殊気象への対策、課題解決に関する「気象影響防御技術の研究(WEATHER-Eye)」に取り組んでいます。その研究では、「滑走路雪氷検知」に取り組んでおり、雪氷状況をリアルタイムに検知する世界初のセンサ技術と、状況を「見える化」して提供するシステム(雪氷モニタリングシステム)開発に取り組んでいます。

雪氷モニタリングシステムは、滑走路/誘導路面に雪氷モニタリングセンサを備え、リアルタイムに航空機・空港管理者へデータを送るシステムです。これにより、運航管理では離着陸判断、路面管理では滑走路・誘導路の除雪判断や閉鎖判断の支援につながります。新千歳空港でのシステム実証は2021~2022年度に実施し、2023年度から技術移転とシステム開発を進め、2025年度には空港運用に活かすだけでなく、スピンオフとして道路への技術活用も目指しています。

システムが実用化されると、特に降雪時のオーバーラン、スタックを減らし、安全性の向上だけでなく遅延・欠航・目的地変更を減らし運航効率の改善につながります。JAXAはこれらのシステムの基幹技術について、空港で実証機会を検討しており、今回、HAPの協力により実証試験の機会を得られます。

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