H-IIAロケット45号機、12/21打ち上げ 航空産業の進化促す衛星搭載

H-IIAロケット45号機、12/21打ち上げ 航空産業の進化促す衛星搭載

ニュース画像 1枚目:種子島宇宙センター
© JAXA / 三菱重工業
種子島宇宙センター

宇宙航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターから2021年12月21日(火)深夜、H-IIAロケット45号機が打ち上げられます。航空業界にも進化をもたらすインマルサットの第6世代ハイブリッド通信衛星「Inmarsat-6」を搭載し、H-IIAロケット45号機の打ち上げ準備も順調に進んでいます。今回の打ち上げは、航空機の通信、発展が予想されているドローンの衛星を利用した飛行など、未来の航空産業の発展を担うもので、将来、新たな時代を切り開いたと振り返る出来事になる可能性を秘めています。

打ち上げられるインマルサットのハイブリッド通信衛星「Inmarsat-6」シリーズ初号機(I-6 F1)は、LバンドとKaバンドを搭載する第6世代の通信衛星です。インターネットの高速化が進む中、世界中の移動体通信事業への高速回線の提供を目指し、インマルサットによる世界初のネットワーク構想「ORCHESTRA」の実現を担う衛星です。この衛星により、航空機の通信改善、さらに無人機の飛行、インテリジェンス・監視・偵察(ISR)任務の能力向上などが期待されています。

ニュース画像 1枚目:「Inmarsat-6」シリーズ初号機衛星、コンテナに格納
© AIRBUS
「Inmarsat-6」シリーズ初号機衛星、コンテナに格納

I-6 F1の製造は、エアバス・ディフェンス・アンド・スペース(D&S)がトゥールーズで担当。エアバスのユーロスターE3000スペースシップをベースに、今回の衛星の肝となるLバンドとKaバンドを搭載しています。

製造されたトゥールーズでI-6 F1はコンテナに格納され、ヴォルガ・ドニエプル航空のアントノフAn-124-100型ルスランに搭載。ルスランが対応する貨物総重量70トン未満で問題なかったものの、コンテナは貨物スペースいっぱいのサイズでした。空輸した機材は、機体記号(レジ)「RA-82044」で、11月17日(水)にトゥールーズを出発し、クラスノヤルスクを経由して11月19日(金)に北九州空港へ到着。その後、I-6 F1は陸路と海路で種子島まで輸送されています。

ニュース画像 2枚目:ルスランの貨物室いっぱいのコンテナ
© Volga-Dnepr Group
ルスランの貨物室いっぱいのコンテナ
ニュース画像 3枚目:An-124ルスランに搭載されたI-6 F1搭載コンテナ
© Volga-Dnepr Group
An-124ルスランに搭載されたI-6 F1搭載コンテナ

H-IIAロケット45号機は、コア機体と、その周囲に4本の固体ロケットブースタ(SRB-A)の取り付けが行われています。現在は、打ち上げに向け最終準備・確認が進められています。H-IIA/H-IIBロケットは、打上げ成功率98.1%の高さを誇り、これまで47回連続で成功を収めています。

この打ち上げ予定時間帯は、23時33分52秒~翌日1時33分26秒です。

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