MC-21-300、ヤクーツクで寒冷地試験 屋外駐機12時間後の電源投入・飛行など

MC-21-300、ヤクーツクで寒冷地試験 屋外駐機12時間後の電源投入・飛行など

ニュース画像 1枚目:MC-21-300の電源投入の様子
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MC-21-300の電源投入の様子

ロシアのユナイテッド・エアクラフト(UAC)傘下のイルクート・コーポレーションは2022年2月19日(土)、旅客機「МС-21-300(MS-21-300)」がヤクーツクでの寒冷地試験を終え、モスクワ・ジューコフスキーの試験拠点に戻ったと発表しました。

ヤクーツクでは1月23日(日)以降、約4週間に渡りマイナス30度程度の環境下で機体とそのシステムの試験が実施されました。各試験項目の実施前、屋外に機体が約12時間超にわたり駐機された後、飛行準備に向けた給油、システムの電源投入、メインエンジンや補助動力装置の始動、出発前の飛行準備の手順が繰り返し、確認されました。

ニュース画像 1枚目:冷え込む中、12時間超にわたり外気に晒されたMC-21-300
© ПАО
冷え込む中、12時間超にわたり外気に晒されたMC-21-300
ニュース画像 2枚目:寒冷地試験で外気に置かれた状態のMC-21-300
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寒冷地試験で外気に置かれた状態のMC-21-300

飛行中は、すべてのシステムが寒冷地の影響が無いか確認されました。ヤクーツクでの寒冷地試験では、最大6時間の飛行プランが組まれました。着陸は主に夜間に実施され、メインエンジン1つを計画的に停止させた飛行や、停止状態からの起動など寒冷地特有の環境、かつ困難な状況を重ねた飛行が実行されました。

イルクートМС-21は、163〜211席を搭載できる単通路機で、A320ファミリー、737ファミリーなどの対抗機種です。МС-21-300(MS-21-300)型は、プラット・アンド・ホイットニー製のPW1400G-JMエンジンが搭載されています。現在、イルクートはロシアのエンジンメーカー、アヴィアドヴィガーテリ製造の次世代ターボファンエンジンPD-14を搭載したMC-21-310の型式証明の取得に向けた試験が続けられています。

ニュース画像 3枚目:平均気温がマイナス30度程度のヤクーツクで駐機するMC-21-300
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平均気温がマイナス30度程度のヤクーツクで駐機するMC-21-300
ニュース画像 4枚目:ヤクーツクで寒冷地試験が実施されるMC-21-300
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ヤクーツクで寒冷地試験が実施されるMC-21-300

ヤクーツクは寒冷地として知られ、12月から2月にかけて1日の平均気温はマイナス30度台で寒冷地試験を実施する天然の気象条件が揃っています。

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