STエンジニアリング、ボーイング757ベースの空中消火機開発へ

STエンジニアリング、ボーイング757ベースの空中消火機開発へ

ニュース画像 1枚目:ボーイング757イメージ (DREAMWINGさん 2016年12月27日撮影)
© FlyTeam DREAMWINGさん
ボーイング757イメージ (DREAMWINGさん 2016年12月27日撮影)

STエンジニアリングは、2024年の商用運航を目指す、ボーイング757型をベースとした空中消火機「757P2T」プログラムを開始しました。実現すると、757による初の「空中消火機(エアタンカー)」になります。STエンジニアリングは、旅客機(P)から貨物機(F)へ改修する「P2F」プログラムを活用し、空中消火機を開発。改修1機目はアメリカのSTエンジニアリングのグループ企業の施設で旅客機(P)からタンカー(T)への改修作業が進められます。STエンジニアリングは2022年2月、ローンチカスタマーのギャラクティック・ホールディングスと改修計画の計画を締結しています。

STエンジニアリングは、これまでに手掛けた「757P2F」で旅客機の床などを変更するなど構造変更に取り組んでいます。この改修過程を利用しつつ、設計からエンジニアリング、機体改修、タンカーとして「757P2T」の補足型式証明(STC)の認証を取得する計画です。

757P2Tは、完成すると最大7,000ガロン、約26,500リットルの難燃剤を搭載可能です。現在、運航中の空中消火機では最大量の難燃剤を搭載できる航空機で、消火活動のため拠点から離れた遠隔地にも柔軟に移動できる汎用性があります。ボーイング757は旅客機として、6,000キロメートルから7,000キロメートル超の航続距離があり、大西洋を横断できることから、世界各地での活躍も期待されます。

空中消火機では、ボーイング747を使用したスーパータンカーが難燃剤19,600ガロン、約74,000リットルを搭載できましたが、すでに引退しています。DC-10をベースにしたタンカーは、難燃剤19,600ガロン、約45,000リットルを搭載できます。757P2Tは、欧米の機種では、DC-10に次ぐ規模になります。

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