アリタリア航空は運航停止した格安航空会社(LCC)、ウインド・ジェットとの交渉で、統合の交渉に入る上で合意していた各種資料の提出、契約事項、期限が守られなかったと強調しています。
ウインド・ジェットをグループ会社にすると発表後、4月13日に契約を結び、書類は6月29日の提出予定。この予定が守られず、必要な書類も揃っておらず資産算定も出来なかったとしています。こうした書類が無ければ、ウインド・ジェットとの交渉は進められず、さらに要求した経営状況が分かる資料は何一つ無かったとしています。
また、ウインド・ジェットの資産購入にあたって、ミラノ・リナーテ国際空港の発着枠が独占禁止法に当たる可能性があるとして調査を開始したところ、ウインド・ジェットのカターニア/ミラノ・リナーテ線はウインド・ジェットの発着枠では運航していないことが判明。イタリアの航空当局は、当初からウインド・ジェットが発着枠を保有していないことを把握していたことが発覚。このため、独占禁止法当局はアリタリアのリナーテ発着枠を放棄するよう要求していたため、アリタリアにとっては不都合な事態に陥ることになったとしています。
今回のウインド・ジェットの倒産は、2012年にヨーロッパで相次いでいる航空会社の倒産、運航停止とはちょっと質が異なるようです。