世界初のA320P2F、インドの貨物航空会社へ引き渡し

世界初のA320P2F、インドの貨物航空会社へ引き渡し

ニュース画像 1枚目:世界初のA320P2F
© Elbe Flugzeugwerke GmbH
世界初のA320P2F

世界初のエアバスA320P2F型の初号機(機体記号:VT-PNS)が2022年7月14日、インドの貨物航空会社、プラドハーン・エア・エクスプレスに納入されました。エアバスA320旅客機を貨物専用機に改修するプログラム「P2F」を手がけるSTエンジニアリング、エルベ・フルクツォイヴェルケ(EFW)がシンガポールで改修を進めていました。

A320P2Fは、A320旅客機の座席を取り外し、機体左側の前方に油圧で作動するメインデッキ用の貨物ドアの設置、貨物室とコクピットを仕切るリジット・カーゴ・バリアの設置、コンテナ積載システムなどの改修が施されています。元は客室部分だったメインデッキに最大10個のコンテナ、下部デッキに7個のコンテナを収容でき、最大21トン搭載で3400キロメートル飛行できます。特に、世界的に需要が高まるeコマース市場に対応した速達性の高い輸送が可能になります。

ニュース画像 1枚目:P2Fファミリー4機種
© Elbe Flugzeugwerke GmbH
P2Fファミリー4機種

「P2F」プログラムは、2017年にA330-300P2F、2018年にA330-200P2F、2020年にA321P2Fが顧客に引き渡しされ、それぞれ運航されています。貨物機へ改修するために必要なベースとなる旅客機は、いずれも数多く運航されています。今回のA320はエアバスのベストセラー機種で、今後の需要増加に対応したP2Fに必要な機材を容易に調達できるメリットがあります。

STエンジニアリングとEFWは2022年中に、中国、アメリカに新たな改修施設を設け、2024年までに4機種のエアバスP2Fプログラムの改修能力を年間60機超にまで増やす予定です。

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