成田国際空港(NAA)は、2022年10月から検討されている「新しい成田空港」構想の中間とりまとめを公開しました。この構想は、旅客ターミナルの再構築、航空物流機能の高度化、空港アクセスの改善、地域との一体的な発展等に関する成田空港の将来像を検討するために行われているもの。国際ハブ空港を目指し、また今後も増大が見込まれる国際航空需要への対応、設備の多くが1970年代に整備されたものであることから老朽化や環境問題への対応から新たな設備を整備します。現在、第1ターミナルから第3ターミナルまで3つのターミナルに分かれているものをひとつに集約する「ワンターミナル方式」を軸に検討。ひとつに集約することによって、ターミナルを跨ぐ乗り継ぎがなくなることや、利用者のわかりやすさ、また事業者は設備投資の減少、人的リソースの確保など、業務の効率化が見込まれます。
ワンターミナルの位置は、2本ある滑走路とのバランスや、現在ある3つのターミナルを運用しながら整備が可能なことなどから、現在の第2ターミナル南側を候補地としています。また、分散している貨物地区についても同様に、整備が進む高速道路(圏央道)とのアクセスなども考慮し、空港の東側を候補地として検討しています。
空港アクセスについても、空港駅の慢性的な混雑や、2社が乗り入れる鉄道の単線化解消などの改善案も今後検討されるほか、高速バスやタクシー、自家用車の利便性向上も検討に盛り込まれています。