エルアル・イスラエル航空は、2023年10月13日から14日にかけて、41年ぶりとなる“土曜日運航”を行いました。
ユダヤ教徒が多いイスラエルでは、金曜日の日没から土曜日の日没までは旧約聖書に由来する「安息日」とされており、労働が禁止されています。同社でもこれを厳格に守っているため、1982年以降はドル箱路線であってもデイリー運航されることはありませんでした。
しかし、10月7日からパレスチナ・ガザ地区を実効支配している武装組織ハマスが、イスラエルに対して戦闘を開始。イスラエル軍はこれに対抗していますが、増強のために予備役を招集することになりました。一刻を争う事態であり、「安息日」に国外に滞在している予備役が帰国するための特別フライトとして、アメリカ・ニューヨーク(JFK)発とタイ・バンコク発2便、マドリード発のテルアビブ行き計4便を運航。特別フライトは、イスラエル国防省により認められた予備役と、治安部隊、医療チームへ、無料で座席が提供されました。
同社では、特別便が運航されない世界中に滞在する予備役や、帰国を希望するイスラエル国民のため、成田/テルアビブ線をはじめ、定期便の維持と可能な限りの増便対応を実施しています。