まるでSF!? ブーム、JALも発注の超音速旅客機「オーバーチュア」のフライトデッキ公開

まるでSF!? ブーム、JALも発注の超音速旅客機「オーバーチュア」のフライトデッキ公開

ニュース画像 1枚目:ブーム オーバーチュア イメージ
© Boom Supersonic
ブーム オーバーチュア イメージ

アメリカのブーム・スーパーソニック(Boom Supersonic、以下ブーム)は2024年7月23日、ファンボロー・エアショーにて、開発中の超音速旅客機「Overture(オーバーチュア)」のフライトデッキを公開しました。

オーバーチュアのフライトデッキは、ハネウェル社製の「Anthem avionics suite」をベースに構築。開発は各航空会社や軍、ビジネスジェットのパイロットなどのフィードバックをもとに行われています。フライトデッキには17インチのタッチモニターが3枚並んでいるほか、旅客機としては初となるフォースフィードバック・サイドスティックを採用。航空機の反応や副操縦士・自動操縦による入力を体感しながら操縦することができます。

ニュース画像 1枚目:ブーム オーバーチュア フライトデッキ
© Boom Supersonic
ブーム オーバーチュア フライトデッキ
ニュース画像 2枚目:ブーム オーバーチュア コックピット
© Boom Supersonic
ブーム オーバーチュア コックピット

また、離着陸時にはVRゴーグルのような専用の頭部装着型デバイスを装着、拡張現実を使用してより広い視野を確保することが可能に。かつて運用されていた超音速機・コンコルドのように、視界確保のために機首を下げる必要がなくなりました。このほか、無線通信経由で機器のアップデートができるOTA(Over The Air)技術も搭載。まるでSFのような、近未来的な技術が多数盛り込まれています。

ニュース画像 3枚目:ブーム オーバーチュア 専用の頭部装着型デバイス
© Boom Supersonic
ブーム オーバーチュア 専用の頭部装着型デバイス

ブームはこのほか、オーバーチュアに搭載するエンジン「シンフォニー(Symphony)」の開発状況についても発表。既にハードウェアテストが実施されており、2025年後半にはフルスケールのエンジンコアが稼働予定とのことです。

ニュース画像 4枚目:ブーム オーバーチュアに搭載されるエンジン「シンフォニー」
© Boom Supersonic
ブーム オーバーチュアに搭載されるエンジン「シンフォニー」

オーバーチュアは、今後10年以内にアメリカ連邦航空局(FAA)および欧州航空安全機関(EASA)の認証を獲得する予定。一回り小さい試作機の「XB-1」は3月に初飛行しています。アメリカン航空とユナイテッド航空が既に発注を決めているほか、日本航空(JAL)も1,000万ドルを出資、20機分の優先発注権を保有しています。

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