イギリス空軍から最後のVC-10 C1Kが退役

イギリス空軍から最後のVC-10 C1Kが退役

ニュース画像 1枚目:トレーラーで運ばれるVC10の胴体
© Royal Air Force Museum Cosford
トレーラーで運ばれるVC10の胴体

イギリス空軍最後のVC10 C1K「XR808」が、2013年7月29日、ブライズノートン基地からブランティングソープへラストフライトを実施し、退役しました。

イギリス空軍は、老朽化したVC10をボイジャー(A330-200MRTT)に置き換える計画を進めており、残されたVC10はK3が3機になり、10月ですべてが退役します。

XR808はイギリス空軍で初めて運用されたVC10で、1966年にフェアフォード基地の第10飛行隊に配備されました。当初はVC10 C1として人員と物資の輸送に使われ、イギリス王室ファミリーやVIPを世界中に輸送したりしました。民間型よりフロアーが強化されていたため、湾岸戦争ではトーネード用の1,000ポンド爆弾を50発以上輸送する際に威力を発揮しました。

1993年から96年にかけて13機のVC10 C1は、輸送機兼空中給油機とするため、両翼下に給油ポッドを装着する改造工事を受けVC10 C1Kとなりましたが、XR808は1996年10月に改造が完了した最後の機体でした。

2005年10月からはVC10は第101飛行隊にまとめられて運用され、XR808は47年間、4万3,865時間イギリス空軍で飛行しました。部隊ではXR808なのでBOBとも呼ばれ、飛行隊を代表する機体でもありました。

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