ブリティッシュ・エアウェイズは2014年4月16日、ソレナ・フューエルズ(SolenaFuels)と協力し、世界で初めて埋め立て処分の廃棄物をバイオジェット燃料へと転換するプロジェクトを開始すると発表しました。
4月29日と4月30日にジュネーブで開催される航空業界の環境への負荷削減を議論する「2014年世界サスティナブル・アビエーション・サミット」に先駆け、発表されました。バイオ燃料では、植物の研究が盛んに進められているほか、食用油から精製したバイオ燃料を使うなど、様々な原料に着目し、研究が進められています。
ブリティッシュ・エアウェイズのプロジェクトはイギリス、エセックス州サロック(Thurrock)のクライトン石油精製所の跡地に、2017年に完成予定の製造設備「グリーンスカイロンドン」で行われます。サロックは、既存の燃料貯蔵地にも近接し、燃料輸送に適した場所であることから、選ばれました。各種許認可を経て、12ヶ月以内にこの施設が着工される予定です。
原料とする廃棄物は、通常、埋め立て、または焼却処分するリサイクル処理後のもの。ソレナ・フューエルズの技術により、年間で約57.5万トンの廃棄物が12万トンのバイオジェット燃料に転換されます。ブリティッシュ・エアウェイズは、このうち年間5万トンのバイオジェット燃料を市場価格で購入することも確約しました。
ブリティッシュ・エアウェイズの親会社、インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)のウィリー・ウォルシュCEOは、「ソレナ・フューエルズとの初の試みは、航空業界にとって大きな一歩。今回のプロジェクトで、ブリティッシュ・エアウェイズの温室効果ガス排出量は大きく削減することができます」としています。
ちなみに、「グリーンスカイロンドン」で生産されるバイオジェット燃料はロンドン・シティ・エアポートから離陸するブリティッシュ・エアウェイズの全ての航空機が使用するジェット燃料の2倍超、自動車15万台相当の温室効果ガス排出量を削減できます。