エアバス・ヘリコプターズ(旧ユーロコプター)の高速実験ヘリコプターX3が、フランスのル・ブルージェ空港に隣接する国立航空宇宙博物館(Musée de l’Air et de l’Espace)に、収蔵されることになりました。エアバス・ヘリコプターズが2014年6月19日に発表しました。
X3は2010年9月に初飛行し、2013年まで実験が続けられた双発機で、5枚羽のメインローターと胴体左右の小翼の先に取り付けられた推進用プロペラを駆動するハイブリッド・ヘリコプターです。199回、155時間の実験飛行が行われ、2013年6月7日には255ノット(時速472キロ)を記録しました。
ヨーロッパの各種エアショーへの参加をはじめ、2012年夏にはアメリカ・ツアーも実施し、ペンタゴンのヘリポートに着陸するなどしました。エアバス・ヘリコプターズでは、高速飛行と垂直離着陸が可能な費用対効果の高い機体で、各種の軍用に適しているとしていますが、現在のところ実用機の開発計画は発表されていません。
フランス国立航空宇宙博物館には、50年前に時速350キロの世界記録を樹立したS.A.321-01シュペルフルロンも展示されており、エアバス・ヘリコプターズの先進性を見ることができるとしています。
＜画像：エアバス・ヘリコプター、(c) Anthony Pecchi - 2013＞
