静岡県は、富士山静岡空港旅客ターミナルビルの改修、増築工事の基本設計、実施設計の施行者の最優秀者、優秀者を特定しました。公募型プロポーザルで2014年5月から募集、一次、二次審査を経て決定しました。
最優秀者は、坂茂建築設計・日本空港コンサルタンツのデザイナー、坂茂さんの作品です。この案の特徴は、天竜杉を使ったツイスト木造集成材アーチを採用し、外観は茶畑と一体化、ターミナル内部では木のぬくもりを感じることができる造りです。
増築工事は3段階のフェーズに分け、フェーズ1で新エリアを増設、フェーズ2で既存エリアの国内線部分、最後に国際線部分を工事するもの。国際線と国内線を明確に分離し、将来の増築にも対応できるヴォールト屋根を採用します。この案の予算は、増築、既存エリアの改修をあわせ33億円です。
優秀賞のテーマは「牧之原に浮かぶティーガーデンプレイス」として、新設部分に屋上庭園を作る案でした。
講評によると、最優秀者はヴォールト屋根で、他の空港にはない個性的な空間を生み出す点が高く評価されています。今後、さらに静岡の玄関口にふさわしい空港旅客ターミナルビルに向け、詳細な設計が最優秀案をもとに進められます。
二次審査で選考された各種案は静岡県のホームページに掲載されています。