エミレーツ航空は2014年7月10日、同社保有のA380、50機目を受領しましたが、その機体製造の裏側を紹介する動画をYoutubeで公開しています。エミレーツは2008年7月に同社初号機の「A6-EDA」を導入、2013年以降はその導入ペースを加速しています。エミレーツは合計140機のA380を発注しています。
このA380の製造にあたり、80日間、800名のスタッフが関わっているとエミレーツでは紹介しています。また、この動画ではこれまでのA380製造の動画では紹介が少ない、エアバスのハンブルク工場での胴体後部の組立シーンが長く紹介されています。
A380の組立は、ハンブルクで胴体後部が組み立てられ、船でフランスへ輸送され、フランスに到着した港からトゥールーズへ陸送されます。主翼はイギリスで組み立てられ、ベルーガ輸送機で最終組立ラインのあるトゥールーズへ運ばれています。胴体には10,000本、主翼には4,000本のボルトが使用されています。
エンジンを搭載し、組み立てられた緑の機体は、再びハンブルクへ実機で飛行し、塗装、内装の仕上げを行います。ハンブルクでは10日間、30名のスタッフが塗装作業に携わります。この格納庫はバスケットボールのコート7面分の広さがあり、塗料はおよそ500キロを使用します。
客室の最終仕上げは、33日間を要します。シート、ギャレー、乗務員の休憩スペースの取り付け、組み込みに加え、エミレーツのファースト搭乗者の80%が利用するシャワーブースの設置、機体後部のビジネス向けラウンジの設置、さらに機内エンターテイメントシステムの「ice」の組み込みなどの作業が行われます。