エアバス、ベルーガの初飛行から20周年 【画像・動画】

エアバス、ベルーガの初飛行から20周年 【画像・動画】

エアバスは2014年9月13日、ベルーガの1994年の初飛行から20周年を祝います。「ベルーガ」はその特徴的な形状から白鯨にちなんで名づけられたもので、エアバスのヨーロッパ各地に展開される工場を結び、航空機製造に必要な部品輸送を行っています。

ベルーガ

ベルーガは1995年から、それまでのスーパーグッピーに代わり、トゥールーズとハンブルグのエアバスの最終組立ラインを結んでいます。現在では、機体記号(レジ)「F-GSTA」「F-GSTB」「F-GSTC」「F-GSTD」「F-GSTF」の5機体制となり、週60便以上が11地点を運航し、A380をはじめエアバスの航空機製造プログラムを下支えしています。ベルーガが輸送していないものは、A380の垂直尾翼で、これはドイツから海上、川、道路でトゥールーズ工場に運ばれています。

ベルーガの輸送活動は2012年にA350 XWBの生産開始をはじめ、エアバスが現在取り組んでいる他のプログラムとあわせ、今後5年間の活動は再び大幅に増加することが予想されています。

エアバスは増加する輸送需要に対応し、ドイツのハンブルクとブレーメン、フランスのサン・ナゼールに新たな積載施設を開設し、輸送活動の最適化が進められています。これにより、現在は貨物の搭降載に2時間のところ、この施設では90分にまで短縮できます。

新たな積載施設はイギリス・ブロートン工場、スペインのヘタフェ工場でも整備される予定です。これにより、2017年にベルーガは10,000飛行時間を記録する見通しで、エアバスはこのプログラムを「Fly 10,000」として展開しています。

ベルーガとパトルイユ・ド・フランスの競演 1

ベルーガの運航は、エアバス子会社のエアバス・トランスポート・インターナショナル(ATI)が担い、ベルーガの各機材はパイロット、副操縦士、航空機関士で運航されています。現在、ベルーガのパイロットは60名が在籍しています。

ベルーガはA300-600RをベースにしたA300B4-608STで、エンジンはGEのCF6-80C2を搭載しています。全長56メートル、高さ17メートル、胴体直径は7.71メートルで、メインデッキの積載貨物量は1400立方メートルです。この積載量はアントノフのAn-124、C-17グローブマスターにも匹敵し、47トンを航続距離1,660キロの飛行が可能です。


ベルーガとパトルイユ・ド・フランスの競演 3

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