MRJ、2015年4月から6月の初飛行に向け地上試験に着手へ【画像】

MRJ、2015年4月から6月の初飛行に向け地上試験に着手へ【画像】

三菱航空機は2014年10月18日(土)、初号機をロールアウトしました。三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所の小牧南工場内で組立を行ってきた第6格納庫から、エンジン格納庫へ移動し、機能試験と性能試験を実施していきます。

ロールアウトしたMRJ 6

MRJの開発プログラムは、2008年3月にローンチし、三菱航空機執行役員の岸信夫チーフエンジニア兼技術本部長は「開発のマイルストーン」を迎えたと話ています。

これまでの経緯は2009年4月に詳細設計中間審査(Preliminary Design Review)、2010年9月に詳細設計完成審査(Critical Design Review)を経て、2010年9月にメタル・カッティング、2011年にリベッティングを行いました。ただし、開発プログラムも3度の遅延もあり、岸チーフエンジニアは「ようやくだが」と語りましたが、今回のロールアウトにつながりました。

ロールアウトしたMRJ 4

現在、MRJの受注は発注、オプションで375機、覚書は日本航空(JAL)の32機で計407機です。この受注機数について岸チーフエンジニアは「初飛行を前に受注した機数としては、開発の理念に賛同いただいたもの」と発注済みの航空会社へ感謝の意を示しています。

今後は初飛行まで、1号機、2号機はアビオニクス、油圧、空調、照明、降着、操縦など機器の機能、性能試験を実施します。また、エンジン、補助動力装置を地上で作動させるほか、地上振動試験、電磁干渉試験、安全性能確認試験、地上走行試験を行います。

ロールアウトしたMRJ 3

また、静強度試験機では、飛行状態を想定した100%荷重試験を行い、2015年第2四半期への初飛行に備えます。

なお、現在の組み立て状況は2号機が翼胴結合中、3号機が胴体結合が完了した段階です。試験機は1号機が初飛行、高度や速度の飛行領域拡大、システム試験、2号機は機能試験と性能試験、3号機は飛行特製試験とアビオニクス、4号機はシステムや客室の性能、騒音、防氷試験、5号機は自動操縦試験を行います。

ロールアウトしたMRJ 5

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