東レは2014年11月17日、ボーイングと新型機777X向けに炭素繊維「トレカ」プリプレグを供給することで基本合意しました。
東レは2005年11月に787を含め、包括供給契約を締結しており、今回の契約では777Xを供給対象に含め、契約期間を10年以上延長することを前提に、年内の最終合意を目指した契約延長を交渉する覚書を締結しました。東レグループは今後の787、777Xの両プログラム向けに契約する10年で、総額1兆円超を供給する見込みです。
東レは今回の覚書で、航空宇宙用途で炭素繊維複合材料の適用を促進するため、設計、材料、部品生産にまたがる広範な領域で、ボーイングと共同開発を進めることを前提に、契約交渉を進めるとしています。
すでに777Xは、ボーイングがエバレット工場で炭素繊維複合材料製の主翼を製造する工場を建設しており、その材料に「トレカ」プリプレグの採用が決定しています。
787では、主翼、胴体などの一次構造部材に「トレカ」プリプレグが採用され、月産10機から2016年に月産12機、2019年末までに月産14機まで引き上げが計画され、787ファミリーの派生型の導入で複合材料の需要増も見込まれているとしています。