ボーイングは2014年11月17日、787ドリームライナー・テスト機ZA004の機体記号(レジ)「N7874」を「エコデモンストレーター787(ecoDemonstrator787)」として、航空機の環境パフォーマンスを向上する25件以上の新技術をテスト飛行を開始すると発表しました。
ボーイングはエコデモンストレーター・プログラムで、燃料消費量、排出ガス、騒音を減らす新しい技術の検証を行います。いずれもその洗練性、効率性の改善、騒音低減につなげる新しい技術や方法を検証する試験飛行を行います。
効率性の改善では、新たなソフトを導入しているほか、配線を減らすことができる接続技術を導入するほか、氷が付着しない主翼の疎氷性コーティング、燃費向上をめざした空力制御など、25件以上の技術が評価されます。
このうち、アメリカ航空宇宙局(NASA)と到着経路の飛行場付近の空域で着陸効率を向上させる研究、日本航空(JAL)などと共同で新たな温室効果ガスセンサーの評価、デルタ航空などと共同でリアルタイムの乱気流レポートの研究で飛行効率と乗客の快適性の追求などの取り組みが行われます。
「エコデモンストレーター」はアメリカ連邦航空局(FAA)が展開している、燃費効率、静粛性、より環境に優しい技術の実現に向けた研究開発プログラムです。ボーイングは2011年にアメリカン航空の737-800を使用し、ウィングレットの技術など15件の新技術を試験しました。787を使用したテストの後は、2015年にTUIトラベル・グループの757を使用し、NASAと共同で技術テストを行います。