宇宙航空研究開発機構(JAXA)航空本部は2015年1月19日、ふくしまスカイパークでUARMS機能向上機の飛行試験を行ったと発表しました。これは2014年11月27日、11月28日に実施したものです。
JAXAは日本原子力研究開発機構と共同で、放射線モニタリングシステムの研究を進めています。東京電力福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の汚染状況を、小型無人機を使用して把握する目的です。
「機能向上機」は、これまで開発・実証してきた「ベース機」と比べ、飛行時間が約6時間まで長くなり、放射線検出を高精度で行うため地上から距離を一定に保ち飛行できる地形追従機能を備えました。安全飛行のシステムとして、冗長化、通信が途絶えた場合の自動的に基地局へ戻る自動帰投(RTB)機能などをアップグレードしました。
JAXAでは、ふくしまスカイパークでの試験は、大樹航空宇宙実験場、鹿部飛行場と比べ、山々に囲まれ起伏に富んだ場所で、追加した機能を確認し、放射線計測の精度向上も確認したと紹介しています。