カンタス航空は2015年4月17日、国際線の就航から80周年を迎えました。1935年4月17日、カンタス航空がブリスベンからシンガポールに向け、オーストラリアで初めての国際旅客便を運航した時、DH86に運賃を支払い搭乗した乗客は2名でした。英国陸軍近衛師団の三等陸佐と英国領インド帝国最後の提督婦人となった貴族階級のマウントバッテン伯爵夫人がその乗客でした。
カンタス航空はかつて3日半の旅が8時間以下に短縮され、飛行機は300人もの乗客を運ぶようになったことを見つめ、さらに同社の安全性など高い評価は、パイロットや客室乗務員、地上職員、技術職員、営業職員、コーポレート・マネージャーなど数多くのスタッフが80年間にわたり、懸命に努めてきた賜物だとコメントを発表しています。
なお、カンタス航空の日本路線は1947年12月に山口県防府へのチャーター便で始まり、1948年東京へ就航、1950年10月に東京への定期便の運航が開始されました。現在、カンタス航空は成田/シドニー線のデイリー運航がありますが、8月1日から羽田/シドニー線、成田/ブリスベン線として運航します。
なお、カンタス航空は2015年、設立95周年を迎えます。
■カンタス航空 国際線の歴史
1935年4月17日:カンタス、初の国際線がブリスベン発シンガポール行きで運航。DH86で運航し、シンガポールでインペリアル航空のインド、中東、ヨーロッパ行き接続
1938年8月4日:エンパイヤ航空としてシドニー、ローズベイ空港からシンガポールのカラング空港へ就航。ローズベイはシドニー初の国際線の空港
1943年7月10日:最初の「ダブルサンライズ」カタリナフライトがスリランカ・セイロンに向けてパースを出発。所要時間は世界最長の定期旅客便で、飛距離は当時の世界最長の直行便で、戦時中はオーストラリアへの唯一の定期的な空の交通手段
1944年6月17日:カンタス、リベレータ機によるパース/セイロン線に就航。カンタス機として初めてカンガルーロゴをトレードマークとして使用。
1947年12月1日:ロッキード・コンステレーションによる最初のカンガルー・ルート、シドニー/ロンドン線に就航
1949年6月29日:DC4で香港/シドニー線に就航
1952年9月1日:インド洋経由で南アフリカ・ヨハネスブルグ線を就航
1954年5月15日:スーパー・コンステレーションで初の太平洋横断路線、シドニー発フィジー、ハワイ経由、サンフランシスコ、バンクーバー線に就航
1958年1月14日から1月20日:スーパー・コンステレーションによる北半球、南半球の両方を含む世界一周路線を就航
1959年7月29日:707ジェット初号機によるフィジー、ハワイ経由でのシドニー/サンフランシスコ線に就航。ジェット機で世界初の太平洋横断路線
1961年10月3日:ロッキードエレクトラで初のニュージーランド路線に就航
1971年9月17日:シンガポール経由でロンドン行きカンガルー・ルートに747を投入。1970年代後半まで保有機全てが747になる
1979年9月:旅客機で世界で初めてビジネスクラスを導入
1989年8月16日から8月17日:747-400初号機「VH-OJA」がロンドンからシドニーのノンストップ便を運航、世界記録を樹立して、オーストラリアに到着。2015年3月8日に10分超の世界最短ラストフライトでイラワラ・リージョナル空港に着陸。
2008年10月24日:A380初号機によるメルボルン-ロサンゼルス路線運航開始。
2011年5月16日:シドニー/ダラス線に就航。直行便で、世界最長飛行距離
2012年3月26日:チリ、サンティアゴ線を就航。
2013年3月31日:エミレーツ航空と提携、ドバイ経由でのカンガルー・ルートの運航を開始