ESAのA310「Zero-G」、初の試験を開始 重力に関する12件の試験を実施

ESAのA310「Zero-G」、初の試験を開始 重力に関する12件の試験を実施

ニュース画像 1枚目:新しい「Zero-G」のA310
© ESA
新しい「Zero-G」のA310

欧州宇宙機関(ESA)は2015年5月8日、フランス国立宇宙センター(CNES)とドイツ航空宇宙センター(DLR)が共同で使用する「Zero-G」のA310での試験を開始したと発表しました。CNES傘下のSA・ノヴァスペースが保有、これまでのA300を機材更新し、3月にも機内改修を終了していた機体です。

今回の試験飛行は重力に関する12件の試験を行います。最大で50度の軌道で短時間に上昇と下降を繰り返し、無重力に近い状態を作り出します。上昇時と下降時の重力の違いはおよそ2倍となり、80キログラムの体重の人はおよそ20秒間は160キロの体重と同じ感じとなります。

また、この機体の操作により無重力だけでなく、月や火星での重力と同じ状態を作り出すこともできます。これにより、機内で行われる研究では、異なる重力での対照実験も可能です。

SA・ノヴァスペースはドイツ空軍で大統領輸送機として活躍したVIP機を取得し、新たな任務で使用します。

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