MRJ、初号機の初飛行に向け準備順調 最終組立工場は2016年半ば稼働

MRJ、初号機の初飛行に向け準備順調 最終組立工場は2016年半ば稼働

ニュース画像 1枚目:MRJ90 初号機
© 三菱航空機
MRJ90 初号機

三菱航空機は2015年6月17日、開発を進めているMRJについてパリ・エアショー会場で、目標とする初飛行の2015年9月から10月、初号機の2017年第2四半期に向けて順調に進んでいることをアピールしました。

飛行試験機の初号機はすでに地上滑走の試験を行い、9月から10月の初飛行後は2016年第2四半期まで日本で試験飛行を行います。その他、2号機は2015年第4四半期に初飛行、3号機と4号機は2016年第1四半期に初飛行、ANA塗装を施した5号機は2016年第2四半期に初飛行を行います。

このうち4号機まではいずれもアメリカのモーゼスレークを拠点に、アメリカでの試験飛行を行います。高度試験はガニソン=クレステッド・ビュート・リージョナル空港、滑走路の走行テストはロズウェル・インターナショナル・エア・センター、エグリン空軍基地(AFB)のマッキンリー極限気候研究所(McKinley Climatic Laboratory)では耐候試験を行います。なお、5号機は日本国内のみで試験飛行を行います。これにより2017年第1四半期までにおよそ2,500飛行時間の試験プログラムを進めます。

また、小牧空港で量産化に向けて建設中の最終組立工場は2016年半ばの稼働をめざし、建設が進められています。生産は当初は1機から、三菱航空機の森本浩通社長によると受注状況にもよるとしながら、「月産10機体制にまで持っていく」としています。

パリ・エアショーでの反応については航空会社、航空機リース会社と商談を行い、「速く飛行の結果を見たい」と期待が寄せられていると森本社長は述べ、市場予測およそ5,000機の半分を獲得する考えは崩さず、初飛行、初号機の納入と順調に進むことで受注を伸ばすことができるとの考えを示しました。

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