グアムのアンダーセン空軍基地(AFB)に派遣されているアメリカ空軍第20遠征爆撃飛行隊(20EBS)のB-52Hが、2015年6月26日、太平洋空軍(PACAF)最後のM117 750ポンド爆弾を演習場に投下しました。
M117 750ポンド(約340キロ)爆弾は、B-52と同じく1950年代に開発されベトナム戦争で大量に使用された通常爆弾で、低抵抗もしくは特殊なフィンを使用する高抵抗のふたつの仕様が選択でき、また磁気感応信管を装着して機雷としても使用できました。
1965年から1973年のベトナム戦争・アークライト作戦ではアンダーセンAFBのほかタイのウタパオ基地、沖縄の嘉手納基地から大量のM117を搭載したB-52が、ベトナムに向けて出撃しました。1991年の湾岸戦争でもM117は使用されました。高速の戦闘爆撃機に搭載するためより抵抗の少ないMk.80シリーズの爆弾が開発され、また最近では巻き添え被害の大きい大型爆弾の使用は控えられるようになっています。