キャセイ、A340退役で機体重量の最大90%をリサイクル 環境配慮で

キャセイ、A340退役で機体重量の最大90%をリサイクル 環境配慮で

ニュース画像 1枚目:A340解体、胴体と主翼を取り外した後、胴体のアルミをリサイクル
© Cathay Pacific Airways
A340解体、胴体と主翼を取り外した後、胴体のアルミをリサイクル

キャセイパシフィック航空は2015年11月18日、同社から引退したA340の解体で環境に配慮した取り組みで、これまでは最大のリサイクルプロジェクトについて発表しました。

キャセイパシフィック航空は、持続可能な成長をめざす取り組みを進めており、そのうちで資源の効果的な管理、エネルギー消費とその削減を実現する策としてA340の解体で廃棄物を極限まで削減するものです。

A340の重量のうち、最大90%がリサイクルされ、廃棄物は10%未満に抑える解体時の環境に配慮した取り組みを、同社の退役機の解体を手がけるパートナー企業と共に体系的なアプローチを採用しました。なお、廃棄物は埋め立てされるため、リサイクルの割合を高めることは環境に配慮する上で、重要な要素となります。

キャセイパシフィック航空は2015年にA340を4機退役させます。この解体は大きく3つステップがあり、第1段階は機体の完全退役と燃料タンクを空にすること、第2段階はエンジン、着陸装置、各種装備機器などの部品は、取り外しされ点検、清掃を経て、再利用に回されます。

第3段階で、配線などを含めて取り外しされ、最終工程でリサイクルできない廃棄物が残ります。胴体は、最終的に裁断され、リサイクル業者に送られます。再利用のうち、A340の総重量の40%を占めるアルミニウムは、リサイクルの過程で溶融し、建物の窓枠、ドアなどに再利用されています。

キャセイパシフィックは、A340-300の11機は、イギリスのMROプロバイダーのAerFinに売却し、この環境にやさしい機体の解体を手がけています。なお、A340-300の退役のうち「B-HXA」はすでに9月末にフランスのタルブ・ルルド・ピレネー空港にフェリーされています。このほか「B-HXB」は2015年3月、「B-HXI」と「B-HXK」は6月にそれぞれピレネーにフェリーされています。

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