アメリカで開発される小型艦艇用無人VTOL機 XFY-1ポゴの再来!?

アメリカで開発される小型艦艇用無人VTOL機 XFY-1ポゴの再来!?

ニュース画像 1枚目:DARPAが発表したターンの想像図。海上自衛隊のむらさめ型護衛艦が運用している。
© DARPA
DARPAが発表したターンの想像図。海上自衛隊のむらさめ型護衛艦が運用している。

アメリカ国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)は、2015年12月28日、駆逐艦やフリゲートから運用する無人VTOL機、ターン(Tern:アジサシ)フェーズ3の実証機開発メーカーにノースロップ・グラマンを選定しました。

ターン計画はDARPAとアメリカ海軍研究事務所(ONR)の共同プロジェクトで、従来のヘリコプター型や模型飛行機型の無人機では遂行不可能な作戦を可能にすることが求められています。情報収集・監視・偵察(ISR)のほか、武装を装備しての攻撃能力も求めているようです。これまでのフェーズ1と2では、リスク軽減と予備設計が行われていました。

今回のターン・フェーズ3実証機で特徴的なのは、機首に2重反転プロペラを備えて垂直離着艦し、そのまま機体を水平にして飛行するVTOL機であることです。これは1950年代に試作されたコンベアXFY-1ポゴの現代版とも言えそうです。XFY-1は、空母以外の艦艇から運用を目指したVTOL戦闘機でしたが、垂直離着陸と水平飛行への遷移には成功したものの、離着陸が難しすぎるとして開発が中止されました。現代の無人機技術が難題を克服できるか要注目のプロジェクトです。

ちなみに発表された想像図には、アメリカのアーレイ・バーク級駆逐艦と並走しながら、ターンを運用する日本のむらさめ型護衛艦が描かれています。

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