ハネウェルがユナイテッド・テクノロジーズに合併提案 ボーイングは注視

ハネウェルがユナイテッド・テクノロジーズに合併提案 ボーイングは注視

航空機パーツ製造を手がけるアメリカの大手、ハネウェルがユナイテッド・テクノロジーズに対して2016年2月19日、合併を提案しました。ハネウェルが2月26日付けで発表しています。ハネウェルの提案では、全世界で970億ドルにのぼる売上高を見込め、この規模の拡大と同時にコスト効率が大きく改善されるとの見立てです。

また、両者は航空機関連のパーツ製造を手がけていますが、ユナイテッド・テクノロジーズは売り上げの民間機と宇宙・防衛向けで50%、ハネウェルは民間機向けが18%と宇宙・防衛が12%ですが、合併によりバランスよい顧客シェアを構成することが出来るとしています。

ユナイテッド・テクノロジーズはこの提案の発表を受け、ハネウェルとはシコルスキーの売却などを通じて交渉していること、また今回の合併提案も2015年に検討していたと認めています。その一方で、独占禁止法の環境が変化しており、この合併は認可を得ることが難しい、または合併した場合でも株主にメリットをもたらす相乗効果を得られるか難しいとの問題点を指摘しています。

なお、ハネウェル、ユナイテッド・テクノロジーズが合併した場合、影響を受けるボーイングもこの件で同社の立場を発表しています。両者はボーイングに直接、製品を納入するティア1サプライヤーです。ボーイングは、民間機、防衛・宇宙の顧客にサプライチェーンでの健全な競争はきわめて重要とし、特にティア1のサプライヤーの合併、買収に注視していくとコメントしています。

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