アメリカ・ワシントン州シアトルのミュージアム・オブ・フライトが修復していたボーイング727-022プロトタイプ「N7001U」が、2016年3月2日、たった15分間のラストフライトを実施しました。
「N7001U」は1963年2月9日に初飛行した727の初号機で、1991年にユナイテッド航空から博物館へ寄贈され、エバレット・ペインフィールドで修復されていました。今回のラストフライトは、ペインフィールド飛行場からシアトル・ボーイングフィールド飛行場までの約45キロほどのものでした。
10時にペインフィールドのフューチャー・オブ・フライトで、数百の航空機愛好家や元727クルーが集まりプレフライト・セレモニーが開催され、10時30分に離陸、10時45分にボーイングフィールドに着陸し、消防車の放水アーチに迎えられ、博物館の駐機場にスポット・インし、11時から歓迎セレモニーが開催されました。
この短いフライトには、機長のティム・パウエル氏と副操縦士のマイク・スコット氏、航空機関士のラルフ・パスカル氏、セフティーオフィサーのボブ・ボガシ氏の4人のみが乗務しました。機長と副操縦士、航空機関士は727の現役クルーで、機長のパウエル氏は727の飛行時間が1万時間以上のベテランです。また、ボガシ氏は博物館の727プロジェクト・マネージャーです。
今週末の3月5日(土)と3月6日(日)には「N7001U」は無料で公開され、雨が降らなければ機内も公開されます。その後エアパークに展示され、秋には常設展示パビリオンへ移動します。
ミュージアム・オブ・フライトはシアトルのボーイングフィールドにある世界最大級の航空博物館で、1914年の最初の戦闘機からボーイング787まで160機以上の航空機や宇宙船が展示されています。ボーイング発祥の地でもあり旧ボーイング社屋も保存されています。2016年はボーイングの創設100周年にあたるため、記念の企画が予定されています。