ANA、787エンジン不具合問題でロールスロイスと会談 協力を確認

ANA、787エンジン不具合問題でロールスロイスと会談 協力を確認

全日空(ANA)は、2016年8月に相次いだ787のロールスロイス製エンジンのトラブルとその対応をめぐり、2016年9月7日(水)にロールスロイス民間航空部門のエリック・シュルツ社長と同社の幹部社員が面会、原因となっている中圧タービンブレードの交換などにおいて、より緊密に協力していくことを確認したと発表しました。

787のトレント1000における一連の問題は、ロイヤルブルネイ航空の787-8、機体番号(レジ)「V8-DLB」で2015年10月に発生したブレード破断によるエンジン停止事案を皮切りに相次いでトラブルが生じているものです。「V8-DLB」のトラブル発生以降、2016年2月、3月にANAの国際線で2件、ロイヤルブルネイ航空でも再び同様の事象が発生し、原因調査の結果タービンブレードに亀裂が生じやすい不具合がある事が判明、ANAでは劣化ペースが早い国際線の787でエンジン交換を実施していました。

国際線機材で対策を講じていたANAですが、2016年8月20日(土)、8月25日(木)に国内線の787で相次いで同様のエンジントラブルが発生、エンジン交換の対象を、8月末時点で同社が保有する全50機の787に拡大し、9月上旬まで一部の便を欠航させる措置を実施、9月初旬、ブルームバーグなどは、ANAはロールスロイスに対し補償請求も検討していると報道していました。

今回の会談では、両社はブレードの交換などで緊密に協力していくことを確認、改良されたデザインのブレードは2017年の初めに導入し、それまでの期間は、既存設計のブレード交換で対応することなどが公表されています。

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