航空局、新千歳の検査すり抜け事案で再発防止策 隙間にフェンス設置など

航空局、新千歳の検査すり抜け事案で再発防止策 隙間にフェンス設置など

国土交通省航空局は2016年9月13日(火)、新千歳空港で8月5日(金)に発生した搭乗客の保安検査すり抜け事案について 再発防止策を発表、全国の航空運送事業者や空港管理者に対して対策を指示しました。

この事案は、AIRDOが運航する新千歳空港発羽田行き便に搭乗しようとしていた乗客が、新千歳空港の保安検査場で金属探知器を通過しないまま保安エリアに入場、そのまま飛行機に搭乗したものです。危険物を保安エリア内に持ち込み、第三者に渡した可能性も排除できないとして、発覚時点で保安エリア内にいた全乗客で再検査を実施、航空会社も一旦運航を取りやめたことからダイヤは大幅に乱れ、11便が欠航、2万人以上に影響が出ました。

当該乗客は、保安検査場で電子搭乗券を読み取り機にかざした際にエラーで読み取れず、係員が対応のためその場を離れているときに金属探知機脇の隙間を通り保安エリアに入場、搭乗口では搭乗券を紛失したとAIRDO職員に伝え、AIRDOは検査未実施であることを認識していなかったため本人確認のみでを搭乗を許可し、乗客は羽田空港まで検査未実施の状態で搭乗しました。乗客は搭乗までの時間がなかった事から、急いでいたとみられています。

航空局は今回の事案発生直後に、保安検査場内の旅客に対する監視の徹底や搭乗券の確認の徹底を関係各所に指示していましたが、9月13日(火)に発表された再発防止策ではこうした対策に加えて、隙間や通路などのスペースへのフェンス・ゲートを設置することや、検査場に入場する旅客に対して留意事項を周知徹底するなどの具体的な対策が盛り込まれています。

また今回発表された防止策では、保管検査場の読み取り機で同様のエラーがあった際には、保安検査場の職員は持ち場を離れず、乗客自ら一般区域の航空会社職員に依頼して対応してもらうよう促し、手荷物はX線検査に流さないなどの対応手順なども示しています。

この記事に関連するニュース
メニューを開く