ITCが制裁関税を見送り、Cシリーズのデルタ航空への納入に道開く

ITCが制裁関税を見送り、Cシリーズのデルタ航空への納入に道開く

ニュース画像 1枚目:ボンバルディア Cシリーズ イメージ
© Bombardier
ボンバルディア Cシリーズ イメージ

アメリカ国際貿易委員会(ITC)は2018年1月26日(金)、ボンバルディアが製造する100席から150席規模の航空機について、アメリカ企業や労働者に打撃を与えないとの判断を下し、アメリカ商務省が決定していたダンピングと政府補助金をあわせた292%の制裁関税は適用されないこととなりました。ボーイングは政府補助金で損害を受けているとして制裁を訴えていたものの、これは通りませんでした。

これは、ボンバルディアが契約したデルタ航空向けのCシリーズに大きな影響が出るとみられていた案件で、今回の ITCの決定でデルタ航空へのCシリーズの納入に関連する制裁関税は適用されません。これにより、ボンバルディアはデルタ航空へCシリーズ納入に道がひらけます。

ボンバルディアはこれを受け、「革新、競争、法の支配の勝利」とのコメントをだし、アメリカの航空会社、アメリカの旅行者にとっても勝利であるとも言及しています。さらに、Cシリーズの開発と製造にはアメリカ、カナダ、イギリスと数千名の雇用を創出し、今後はエアバスとの協力により、アメリカへCシリーズを提供することを楽しみにしていると、この一件について締めくくっています。

制裁を訴えていたボーイングは、引き続きボンバルディアが受けた補助金により、ボーイングは数十億ドルの損害を受けており、ITCの決定を「失望」とコメントし、この結論に同意しないとしつつ、ITCの意見をより詳細に再検討し、方針を決めると明らかにしています。

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