宇宙航空研究開発機構(JAXA)と東京大学大学院工学系研究科は2018年8月23日(木)、ロケットSS-520 5号機で打上げた超小型衛星「たすき(TRICOM-1R)」の運用終了したと発表しました。運用終了は8月22日(水)で、地球大気圏に再突入し燃えつきたものと推定されています。
この事業は、経済産業省の宇宙産業技術情報基盤整備研究開発事業として民生品を活用した宇宙機器の軌道上実証が採択され、JAXA、東大に加え、民生品を担当する民間企業の参画を得て実施されていました。
2018年2月3日(土)に打ち上げ、予定していた運用期間のおよそ30日程度を超え、半年に渡って「たすき」の運用を実施している間、地球を周回しながら地上端末から送られる特定小電力無線局の送信出力20mWの弱電波を受信し、地上データの収集と衛星が管制局上空に来た時にコマンドで地上局にデータを転送する「Store and Forward」ミッションや、搭載した小型カメラを用いた地球撮像ミッションを実施しました。
さらに、打ち上げ・軌道投入後ただちに自律的に地球撮像を実施し、地上との最初の通信で観測データを地上へ送る即時観測ミッションなどにも成功しています。