防衛省、P-1火器管制レーダー照射は解析 韓国がCUES遵守せず

防衛省、P-1火器管制レーダー照射は解析 韓国がCUES遵守せず

防衛省は2018年12月22日(土)付けで、韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について補足説明と各種報道に対する説明を公表しました。この事案は12月20日(木)15時ごろ、能登半島沖で韓国海軍「クァンゲト・デワン」級駆逐艦から、海上自衛隊第4航空群所属のP-1が火器管制レーダーを照射され、これを12月21日(金)に防衛省が公表しました。

防衛省は、12月20日(木)のレーダー照射事案の発生後、P-1哨戒機の機材が収集したデータについて慎重、かつ詳細な分析を行い、当該照射が火器管制レーダーによるものと判断していると明言しています。

火器管制レーダーは、攻撃実施前に攻撃目標の精密な方位・距離を測定するために使用し、報道で韓国側が発言している北朝鮮船舶の捜索時に精密にという話に疑問を投げかけ、「広範囲の捜索に適するものではなく、遭難船舶を捜索するためには、水上捜索レーダーを使用することが適当」と説明しています。

火器管制レーダーの照射は、不測の事態を招きかねない危険な行為で、仮に遭難船舶を捜索するためでも、周囲に位置する船舶や航空機との関係から、非常に危険な行為との認識を示しています。韓国も採択している洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準「CUES」で火器管制レーダーの照射は船舶、または航空機に遭遇した場合には控えるべき動作として挙げています。

報道で韓国側は「日本の哨戒機を狙う意図はなかった」や「日本の反応は多少、度を越している側面がある」とも伝えられており、通常の火器管制レーダーの使用方法や国際的な行動基準の準拠しない対応への認識に疑義を呈しています。こうしたことを含めて、防衛省は韓国側に再発防止を強く求めるとしています。

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