ドイツ陸軍は2020年2月19日(水)、NH90TTH輸送ヘリコプターとPAH-2ティーガー攻撃ヘリコプターが実施した、スウェーデン北部の極寒でのテスト状況を公表しました。
氷点下20度以上の低温は、電子機器には危険な環境です。機体への着氷や積雪、ゴムやオイルの特性の変化などがヘリコプターにどのような影響をもたらすかを確認しました。地上の装置も、北極圏で一晩、屋外にさらすテストを数回にわたって実施しました。
極寒がパイロットや乗員、整備員にあたえる影響も調べました。極寒から保護するためのフェイスマスク、インナーウェアが与える影響なども調査項目でした。
NH90ヘリコプターはフランス、ドイツ、イタリア、オランダの共同プログラムとしてスタートし、2007年には新たにスペインを加え、各国に納入されています。パートナー国のさまざまな運用要件を満たす設計が採用され、捜索救助、対潜(ASW)、対水上(ASuW)戦闘などの海上ミッション、輸送、特殊作戦、緊急医療、戦闘時の捜索救助などの任務にあたり、陸軍向けTTHと海軍向けNFH(NATOフリゲート・ヘリコプター)の2種類があります。
ティーガーは、フランスとドイツが共同開発した攻撃ヘリコプターです。1980年代から90年代に開発され2000年代に配備が始まりました。原型機の初飛行は1991年4月で、フランスとドイツの他、スペインとオーストラリアで採用されています。