国際航空運送協会(IATA)は2020年4月14日(火)、新型コロナウイルス(COVID-19)により2020年の航空会社の旅客収入が3,140億ドル、約33.8兆円の減少となり、2019年比で55%減となる分析を公表しました。
3月24日(火)時点での発表では、厳しい渡航制限が3カ月続くシナリオで、2,520億ドル減で2019年比44%減となる見通しを示していましたが、これが下方修正されています。国際線に関わる旅行制限が3カ月を超えるケースがあること、また感染が少なく影響が少ないと予想されていた、アフリカ、ラテンアメリカにおける影響が考慮されました。
2020年の国内線と国際線における旅客需要は、前年比で48%減となる見込みです。国内市場では、旅行規制が解除される第1ステップとして、第3四半期から需要回復の可能性がありますが、国際市場では、各国政府による渡航規制が長期化する可能性があり、回復は遅れる見込みです。
IATAのアレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長は、影響規模の大きさから、急激なV字回復は期待できないとコメントしており、国内旅行については国際市場よりも早く回復し、U字型回復になるだろうと説明しています。