ANAホールディングス(HD)は、最大3,500億円の資金を日本政策投資銀行(DBJ)から借入します。ANA HDは2020年4月28日(火)の定例取締役会で2020年度の資金計画を決議し、これに基づいて実施します。
新型コロナウイルスによる影響で、航空事業は国際線では1月下旬から、国内線では2月から需要の鈍化と急減に見舞われ、その一方で航空貨物市場の需給は逼迫している状況です。国際線の旅客事業では運航規模を抑制、国内線では交通インフラとしての機能を維持しつつ、運航体制の適正化に努めています。また、貨物では臨時便、大型フレイターの活用、特殊商材の強化などに取り組んでいます。
費用の抑制では、一時帰休制度の導入と拡充、空港運営体制の見直しなどに加え、役員報酬を含む人件費の減額、機材の受領後ろ倒しなど機材関連費用の圧縮、整備委託の内製化による委託費の削減などにも取り組んでいます。
DBJからの借入により、手元資金の流動性を確保し、厳しい環境下でも経営状況の安定を目指し、万一の事態に備えます。なお、借入は6月29日(月)で、返済期限は個別交渉で決定した長期の返済時期です。