JAL、第1四半期連結の営業赤字1,310億円

JAL、第1四半期連結の営業赤字1,310億円

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日本航空(JAL)をはじめとするJALグループは、2021年3月期の第1四半期連結業績(2020年4月~6月)で、売上高は763億円、営業損益に相当するEBITは1,310億円の赤字、純損益は937億円の赤字でした。JALは今年度から国際財務報告基準(IFRS)を適用し、営業外項目や特別項目をEBITは加算、営業損益では営業外収益も加算され、数値に違いがあります。

新型コロナウイルスのパンデミックで国際旅客事業は、需要がほぼ消失し、旅客数は前年比98.6%減、旅客収入は97.9%減の27億円に止まりました。国内旅客事業でも、都道府県をまたぐ移動自粛で旅客数は86.7%減、旅客収入は85.1%減の189億円でした。貨物・郵便事業は、旅客機を利用した貨物専用便の運航などを通じ、4~6月に計3,754便を運航し、単価の向上もあり、収入は16.9%増の265億円でした。

収入が厳しい中、固定費削減に努め、第1四半期は290億円、第2四半期以降は610億円を削減する計画です。JALは今期、600億円を削減する目標を掲げたものの、さらに300億円の削減を積み増し、計900億円分を削減します。主に広告、IT、委託費、人件費などを想定しています。

また、投資抑制も進めます。2020年度の計画は航空機1,400億円、地上施設600億円と計2,000億円の投資計画でしたが、コロナ発生を受け1,500億円に縮小し、さらに今回300億円を削減し、計1,200億円の投資額となります。内訳は航空機800億円、地上400億円となり、航空機メーカーと支払い時期の交渉や地上施設の投資実施は時期をさらに精査します。

手元流動性は、2020年2月以降に約3,000億円を資金調達し、コミットメントラインも2,000億円を確保しています。資金調達と支出抑制で、6月末の手元現預金は3,943億円です。1年内に返済する有利子負債残高は507億円で、手元現預金のほとんどを長期資金で確保しています。

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