ANA、再生可能な航空燃料の調達で合意 ロンドン行き定期便で使用

ANA、再生可能な航空燃料の調達で合意 ロンドン行き定期便で使用

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全日空(ANA)は、フィンランドに本社を置き再生可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel:SAF)を製造するNESTEと戦略的提携の覚書を締結しました。これにより、NESTEがシンガポール製油所で2023年以降、商業生産するSAFをANAが調達し、日本発の定期便で使用します。SAFは、これまでバイオジェット燃料と呼ばれていた航空燃料です。

覚書締結に先立ち2020年10月、ANAは商業規模のSAFをNESTEから調達し、輸入・品質管理・空港への搬入に至るまでのサプライチェーンを、NESTE、伊藤忠商事と共同で構築しています。調達した数量は、東京/ロンドン間をボーイング777-300ER型機で運航した場合、片道換算で約60便に相当します。

日本までの輸送を含め、既存のジェット燃料使用時に比べ、およそ90%のCO2削減効果が見込まれることが、国際的な第三者認証機関から評価・証明されています。また、調達したSAFは10月24日(土)から、羽田と成田発の定期便で使用します。

NESTEが製造するSAFは、廃食油・動植物油脂などを原料としています。航空機・エンジンメーカーの定めるジェット燃料の国際規格に準拠し、既存のジェット燃料と同じ安全性が担保されています。

なお、成田空港では従来のジェット燃料と同じく、航空燃料パイプラインで千葉港から輸送されます。これは、国内空港では初の取り組みです。気候変動への対応は、航空業界全体での課題とされ、SAFの導入は空港のCO2排出量削減にも大きな効果が見込まれています。成田発では10月28日(水)のANA便から、SAFが使用される予定です。

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