3分でクルマからヒコーキに変わるAirCar、初飛行

3分でクルマからヒコーキに変わるAirCar、初飛行

ニュース画像 1枚目:主翼を広げたAirCar
© Klein Vision
主翼を広げたAirCar

「これぞ空飛ぶクルマ ー」

外観と飛行する様子を見ると、こんな感想を持つ人が多いのではないでしょうか。

「空飛ぶクルマ」は近未来の有力な移動手段として期待されています。これまでの空飛ぶクルマの外観は「車」というより、ヘリコプターに近いデザインが多く見られました。また、飛行方法も複数の回転翼で飛行するマルチローターが多く採用されています。

そんな中、車から固定翼機に形を変化させ、車体後部のプロペラが空への動力になるエアカーが、このほど初飛行を成功させました。自動車から飛行機に変わる操作は簡単で、ボタンを押すだけで走行モードから飛行モードに変身します。主翼を広げる時間は、3分ほどです。開発するクラインビジョン(Klein Vision)は個人によるレジャー、自動運転などに加え、タクシーでも利用できるとアピールしています。

この初飛行は、スロバキアのピエシュチャニ空港で実施されました。初飛行に成功したAirCarは、重量が1,100キログラム(kg)で、1飛行あたり200kgの重量を追加できます。エンジンはBMWの1.6リッターを搭載し、推定の航続距離は1,000キロメートル(km)です。飛行時にその速度は時速200kmに達しました。

公開された動画では、走行モードから飛行モードに変わる際、翼を広げるために、車両の全長が伸びて行きます。さらに、空母に搭載されている艦載機、あるいは映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するタイムマシンのベース車両になったデロリアンのガルウイングドアをあげた様な姿を見せながら、固定翼を広げます。機体の操作はハンドルを使用し、離陸時には手前に引きあげ、上昇していきます。

このエアカーは、通常の車両と同じ様に駐車場を利用でき、自宅から空港までは車両、飛行時には空港敷地内に入ってから飛行モードに変更し、目的地近くの飛行場に向かい、最終目的地までは車両モードで移動する、と行った使い方が想定されます。これにより、保有者自身が地上、空中と操縦を満喫できる仕様になっています。

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