エンブラエルは2021年4月29日(木)、2021年第1四半期に商用ジェット機9機、エグゼクティブジェット機13機を納入し、収益は前年同期比27.4%増の8億730万米ドルと発表しました。受注残の合計金額は142億米ドルです。
商用ジェット機部門では、E2プログラムを進めていますが、コロナ禍の影響を考慮し、E175-E2ジェットの運用開始を1年遅らせ、2024年にスケジュールを組み直しました。76席規模で最も効率的、かつ快適な航空機として市場をリードする機種のE175を改良する機材で、引き続き130機の受注残があり、その調整を実施しました。
顧客への引き渡しは1月にナイジェリアのエアピース、2月末にKLMシティホッパーに新機材のE2を納入しています。新たな顧客としてアメリカのブリーズ・エアウェイズがリース契約でE190を導入しています。また4月23日(金)、非公開の顧客とE195-E2を30機分、2022年に納入を開始する確定契約を締結しています。これは第2四半期の受注残に反映される予定です。
エグゼクティブジェット部門では、ライトジェット10機、ラージジェット3機、計13機が納入されました。ライトジェット部門では、フェノム300シリーズは2020年に50機が納入されており、この部門では9年連続で納入機数の最多に輝いています。この傾向は、2021年も継続されている模様です。
防衛・セキュリティ部門ではブラジル空軍、ポルトガル空軍向けKC-390ミレニアムの最終組み立て作業が続けられています。KC-390の機能開発では極寒テスト、空中給油試験などを実施しています。また、アメリカ陸軍とブラジル陸軍の合同演習で、KC-390ミレニアムの相互運用性も確認されています。