セントレア、開港以来最大の赤字 国際線旅客数は前年のわずか0.3%

セントレア、開港以来最大の赤字 国際線旅客数は前年のわずか0.3%

ニュース画像 1枚目:滑走路と旅客ターミナルを含む中部国際空港 全景
© セントレア
滑走路と旅客ターミナルを含む中部国際空港 全景

中部国際空港は2021年5月14日(金)、2021年3月期の連結決算について、開港以来最大の179億9,800万円の赤字になったと発表しました。売上高は前年度比77.0%減の151億900万円、営業損失は179億1,400万円(前年度76億4,000万円の黒字)、経常損失170億2,200万円(前年度72億3,800万円の黒字)、純損失179億9,800万円(前年度47億4,300万円の黒字)でした。2021年3月期末の現金・現金同等物の残高は142億4,400万円です。

新型コロナウイルス感染症の拡大で国際線は2020年4月以降旅客便が全便運休、6月に一部再開されたものの、インバウンド旅客はほぼゼロに近く発着回数、旅客数とも伸び悩みました。国内線も移動の制限・自粛などから旅客数が急減し、政府によるGo Toトラベル事業による回復の兆しがあったものの、再び感染者の増加で厳しい状態が続いています。貨物でも旅客便を使用した運航はあるものの、旅客便の大幅減により、貨物量も前年を下回りました。

これにより、国際線旅客数は前期比0.3%の約1.9万人、国内線旅客数は31.2%の約199.6万人、国際貨物取扱量は60.1%の約10.3万トン、航空機の発着回数は国際線が12.3%の約0.5万回、国内線が54.7%の約3.6万回と、主要実績値は前年を大きく減少しました。

空港運営では万全を期すため、経費の支出抑制に加え、2020年6月に政府保証債173億円、2021年2月に社債195億円を発行し、手元流動性を確保しています。また、2021年度は政府保証債などで最大585億円まで資金調達ができるよう国から事業計画認可を得ています。

コロナ禍の厳しい環境は継続すると見ており、2022年3月期の連結業績は、売上高189億円、営業損失113億円、経常損失123億円、純損失125億円と予想しています。

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