レッドアローズ、コロナを乗り越え2021年エアショー開幕へ

レッドアローズ、コロナを乗り越え2021年エアショー開幕へ

ニュース画像 1枚目:ギリシャでの訓練
© RAF
ギリシャでの訓練

イギリス空軍のアクロバットチーム「レッドアローズ」は2021年5月20日(木)、公開展示許可(PDA:Public Display Authority)を取得しました。レッドアローズは各地で参加するエアショーの前に訓練を実施し、年次審査を受けてからエアショーに参加しており、PDA取得により、レッドアローズ57年目のシーズンが始まります。

レッドアローズは2019年7月のロイヤル・インターナショナル・エア・タトゥー(RIAT)以来、本国のイギリス国内でエアショーを展開することになります。2019年は、アメリカ空軍のアクロバットチーム「サンダーバーズ」とニューヨーク上空を飛行するなど74日間、計22,000マイルを飛行した北米ツアーを実施。2020年は新型コロナウイルスの影響で、各種イベントが中止となり、戦勝記念日「VEデー(Victory in Europe Day)」75周年を始め、フィンランドとガーンジー島での3回の航過飛行にとどまり、エアショーには参加できませんでした。

シーズン開始にあたり、レッドアローズは恒例の「スプリング・ホーク」と呼ばれる集中トレーニングを実施。毎年、天候の優れないイギリスを離れ、地中海方面に移動して訓練を実施していますが、2021年はギリシャで5週間をかけて展示飛行の技量向上に取り組みました。1日3回のフライトを行い、空中だけでなく地上での動きを詳細に詰め、レッドアローズが安全、かつ魅力的なショーを披露できるよう細かく内容が吟味されました。

2021年のプログラムは、9機編隊が1.5メートル間隔でロールする「スワン」や「ビッグ・ビクセン・ロール」などが観客を魅了する課目になりそう。上昇した編隊が急下降しながら四方に散らばる「ハマー・ヘッド・ブレイク(Hammer Head Break)」などこの数年、披露していなかった課目が復活するほか、コロナ禍で献身的に社会を支えた医療従事者やエッセンシャルワーカーへの感謝を示す青一色のスモーク・トレイルなども加わる予定です。

レッドアローズの2021年シーズンは、6月4日(金)に開催されるミッドランズ・エア・フェスティバルを皮切りに、イギリスを中心にヨーロッパ各地でおよそ4カ月間に渡り、演技を披露します。

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