エアバス、2025年まで生産体制を再強化 A320を中心に回復

エアバス、2025年まで生産体制を再強化 A320を中心に回復

ニュース画像 1枚目:アメリカのA320最終組み立てライン
© AIRBUS
アメリカのA320最終組み立てライン

エアバスは2021年5月27日(木)、製造する各機種の生産計画を更新しました。コロナ禍で多くの航空会社に影響が及び、航空機の受領が延期されています。こうした状況からエアバスも生産計画を変更していましたが、今後2023年から2025年にかけて、民間機市場の需要はコロナ前のレベルに回復する見通しを示しています。今回の生産計画の更新は、この回復予測に基づいた長期的な生産体制を示すものです。

エアバスA320ファミリーは、2021年第4四半期に平均で月産45機、2023年第2四半期までに64機に回復します。さらに、2024年第1四半期までに70機、2025年までに75機の月産体制に回復、増強する予定です。

エアバスA220ファミリーは、カナダ・ミラベルとアメリカ・モービルの2拠点で現在、月産5機ですが、2022年初頭におよそ6機に回復します。2020年代半ばには月産14機体制まで拡大する計画です。

エアバスA350ファミリーは現在、月産平均5機ですが、2022年秋には6機に増加。エアバスA330ファミリーは現在、月産平均2機で、この体制を維持します。

民間航空機の完成機事業の生産体制からすると、新型コロナウイルスの危機から回復しつつあるものの、長距離機材ではなく、短距離機材を中心とした回復になると見込まれます。A320ファミリーでは、A321neoのA321XLRで長距離も飛行可能な能力を持つ機体が登場する予定で、航空会社は市場にあわせて使用する機材の選定、大/小型化など柔軟な対応が可能になります。

今回、エアバスはこの生産計画の公表について、サプライヤー各社へのメッセージと位置付けています。合わせて、エアバスもA320ファミリーの生産設備を近代化するなど、効率的な最終組み立ての体制作りに取り組みます。

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