「2021 FIA F1世界選手権シリーズ Honda 日本グランプリレース」が2021年も開催されないことが発表されました。2020年に続き、2021年も新型コロナウイルスの影響による中止です。
F1に参戦するホンダは、2021年シーズンでの撤退を表明しており、最後のシーズンとして日本でも注目を集めていました。飛行機好きにはF1カーを輸送する貨物機の到着も注目されるポイント。例年、その貨物機の到着をライブ中継で中部国際空港(セントレア)がオンライン配信しており、多くの航空ファンも2021年の開催を待ち望んでいました。
特にボーイング747型、ジャンボフレイターによる輸送時は、コクピットの2階、多くの荷物が搭載されるメインデッキの1階、さらにその下にはバルクと言われるばら積み荷も搭載できるロワーデッキと、この機種ならではの3層構造を見れるシーンとあって人気です。そこで今回は、過去にF1カーを搭載して飛来した貨物機をいくつか、紹介します。
2011年のF1グランプリにあわせて飛来した日本貨物航空の747-400貨物機。2011年は東日本大震災もありましたが、無事に開催。被災地とは離れていたものの、世界的なスポーツイベントが被災者にも届けられた1年でした。
2015年のF1グランプリにあわせて飛来したシンガポール航空の747-400貨物機。2015年はシンガポール発名古屋着で計6便を9月21日の1日だけで運航。機材は747-400FとA330-300が使用されました。
2017年のF1グランプリにあわせて飛来したシンガポール航空の747-400貨物機。輸送時は雨でグランドハンドリングでも安全第一で、細かく配慮した積み降ろし作業が行われました。
2018年のF1グランプリにあわせて飛来したエアブリッジ・カーゴ・エアラインズの747-8貨物機。この機体は、機体前方にノーズカーゴドアが取り付けられている仕様の機体です。
F1ファンだけでなく、航空ファンも注目するのは、2018年のエアブリッジ・カーゴのように、レドームなどが装備されているコクピット前の機首部分が上に上げられる機体の作業風景、あるいは胴体横に付けられている貨物ドアから車が出てくる様子など、技術の最高峰が詰まった機体をコラボレーションで見ることができることにもあるでしょう。
例年、中部国際空港(セントレア)のFacebookなどでF1輸送機の到着から積み下ろし作業の様子がオンライン中継されています。F1公式Twitterでは「2022年にみなさんにお会いすることを楽しみにしています。」とコメントを寄せており、2022年の貨物機飛来に期待したいところです。