地球の起源にも迫る宇宙船「ルーシー」、グローブマスターIIIで輸送

地球の起源にも迫る宇宙船「ルーシー」、グローブマスターIIIで輸送

ニュース画像 1枚目:グローブマスターで輸送される宇宙船「ルーシー」
© Lockheed Martin
グローブマスターで輸送される宇宙船「ルーシー」

アメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙船「ルーシー」が2021年8月2日(月)、フロリダ州のケネディ宇宙センターのスペースシャトル着陸帯に到着しました。「ルーシー」は秋に打ち上げられる予定で、地球の起源にも迫るヒントがあるとされる木星のトロヤ群へ向かい、小惑星への接近は2025年から2033年にかけて飛行する予定です。宇宙船「ルーシー」はロッキード・マーティンが製造、アメリカ空軍のC-17グローブマスターIII「97-0041」で輸送されました。

NASA向けにロッキード・マーティンが設計・製造した宇宙船「ルーシー」は、木星のトロイア群の小惑星に初めて人類が近づく機会になります。「ルーシー」のフライトによるデータを通じ、惑星群ひいては太陽系の形成過程を知る手がかりとして期待されています。

ニュース画像 1枚目:輸送用コンテナに格納されたルーシー、機内搭載の様子
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輸送用コンテナに格納されたルーシー、機内搭載の様子

空輸にあたり、「ルーシー」を製造したコロラド州リトルトンのロッキード・マーティンの施設では輸送用コンテナをミニ・クリーンルームとして改造。施設で「ルーシー」が慎重にコンテナへ格納され、特別な輸送トラックに積載。バックリー空軍基地までおよそ40キロを地上で移動しました。その後、およそ40名のスタッフにより「ルーシー」を格納したコンテナがC-17グローブマスターIIIに搭載され、ケネディ宇宙センターへ空輸されました。

ニュース画像 2枚目:宇宙船「ルーシー」、ロッキード・マーティンの工場で製造中の様子
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宇宙船「ルーシー」、ロッキード・マーティンの工場で製造中の様子

「ルーシー」は2021年10月に打ち上げ、木星のトロヤ群の小惑星7つに接近する予定です。トロヤ群の小惑星は、NASAでは太陽系の誕生後の40億年以上前から外惑星を形成した原始的な物質の残骸とみています。この惑星の調査により、太陽系の歴史や地球上の有機物の起源にも迫る重要な手がかりを持つと「ルーシー」プロジェクトの意義を説明しています。

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