アメリカ空軍、VIP輸送機C-37Bを1機追加

アメリカ空軍、VIP輸送機C-37Bを1機追加

ニュース画像 1枚目:尾翼に「1941」が記されたC-37B
© U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jason Huddleston
尾翼に「1941」が記されたC-37B

アメリカ空軍参謀総長は2021年11月3日(水)、新たなC-37Bの2機のうち1機を受領し、アンドリューズ空軍基地に配備しました。機番は、アメリカ軍で初めてとなったアフリカ系アメリカ人による航空部隊が1941年、アラバマ州タスキーギで訓練が実施された「タスキーギ・エアメン(Tuskegee Airmen)」にちなみ、「20-1941」とされました。有色人種として初めて空軍参謀総長の職に就くチャールズ・ブラウン・ジュニア空軍大将の任務中にあわせた出来事でした。

C-37Bは、ビジネスジェット機ガルフストリームG550をベースに開発されたアメリカ政府高官が使用する輸送機です。副大統領、大統領夫人、国務長官、国防長官、統合参謀本部議長など、政府や軍のVIP輸送を主任務とし、アンドルーズ統合基地に所在するアメリカ空軍第89空輸航空団(89AW)が運航を担当しています。

ニュース画像 1枚目:参謀総長のチャールズ・ブラウン・ジュニア空軍大将(左)がC-37Bの鍵を89AW司令官(右)に渡す
© U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jason Huddleston
参謀総長のチャールズ・ブラウン・ジュニア空軍大将(左)がC-37Bの鍵を89AW司令官(右)に渡す

今回、配備された機体は、大統領専用機として運航されている747-200をベースとするVC-25Aなどと同様に、飛行中に安全性の高い音声・データ通信だけでなく、商用から軍用の通信システムも備えています。さらに、アメリカ空軍はL3ハリスに通信アップグレードを委託したほか、防御システムの更新、新たな機内通信システムなどの装備が搭載されています。

今回の配備でC-37はA、Bの2つの派生系を合わせ、15機となり、さらに1機を追加する予定です。アメリカ空軍はVIP輸送機としてC-21、C-32、C-37、C-40の運航を担当しており、政府高官を求められた場所・時に輸送し、移動中には途切れることないコミュニケーションを確保しています。特にC-37については、可用性の向上に取り組み、輸送体制を構築しています。

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