ボーイング、SAF750万リットル契約 試験飛行・フェリーなどに使用

ボーイング、SAF750万リットル契約 試験飛行・フェリーなどに使用

ニュース画像 1枚目:SAFの燃料補給 イメージ
© Boeing
SAFの燃料補給 イメージ

ボーイングは2022年2月7日(月)、民間機の製造工場が所在するワシントン州とサウスカロライナ州で使用する持続可能な航空燃料(SAF)750万リットル(約7,500キロリットル・kL)について、EPICフューエルズ社と供給契約を締結しました。2020年時点で世界のSAF供給量は約6.3万kLで、今回の契約はその12%を占める大型契約です。この契約により、ボーイングは自社のテスト飛行、顧客に製造した機体を引き渡した後のフェリーフライトなどに利用します。航空業界の脱炭素化への取り組みで、ボーイングもその活動を加速します。

購入契約により、ワシントン州のエバレット、レントン、ボーイングフィールド、サウスカロライナ州ノースチャールストンと計4カ所のボーイング施設でボーイングの試験飛行、フェリーフライト、工場に部品を輸送するドリームリフター、製造した顧客向けフライトと、幅広くSAFを使用します。

SAFは現在の機体、エンジン、燃料補給のインフラを変更することなく、さらに従来のジェット燃料と混合できる運用上のメリットがあります。ボーイングは2030年を目標に、100%SAFで飛行できる民間航空機を供給する方針です。EPICフューエルズとの契約は、非食用の農業廃棄物から精製されるSAFが提供され、100%SAFが30%、従来のジェット燃料との混合SAFが70%です。

航空業界は、2050年までに二酸化炭素排出量ゼロを目指した取り組みが進められており、SAFは安全かつ実績あるソリューションに挙げられています。ボーイングはエコデモンストレーター(ecoDemonstrator)プログラムで、SAFと従来燃料の50%ずつの混合燃料から、100%SAFまで供給しており、研究・試験が続けられています。このプログラムは2008年に試験飛行を開始し、2018年には商用飛行機の777貨物機を使用した100%SAFによる飛行を実現させています。

メニューを開く