三菱重工航空エンジン長崎工場、A320neo向けエンジン部品製造施設を拡張

三菱重工航空エンジン長崎工場、A320neo向けエンジン部品製造施設を拡張

ニュース画像 1枚目:手前の濃緑の屋根が拡張するMHIAEL長崎工場 第2期棟
© 三菱重工
手前の濃緑の屋根が拡張するMHIAEL長崎工場 第2期棟

三菱重工航空エンジン(MHIAEL)は、短・中距離旅客機用のエンジン部品の製造を手掛ける長崎工場の拡大を決定しました。現在の施設に加え、第2期棟を建設して拡張し、2024年3月に工場建設が完成する予定です。拡張により、現在は海外メーカーに委託する一部の製造工程を取り込み、燃焼器の完全一貫生産を実現します。アフターコロナの再成長が見込まれる航空業界のニーズに対応する体制を整え、内製力とコスト競争力を強化します。

MHIAEL長崎工場は、第1期棟でエアバスA320neoに搭載するプラット・アンド・ホイットニーPW1100G-JMエンジン向け燃焼器を製造しています。稼働は2020年11月で、段階的に生産規模を拡大し、現在は全ての生産ラインがほぼ計画通りに稼働中です。A320neoは、国内線や短・中距離に投入される旅客機で、すでにコロナ前の水準を上回る飛行時間を記録しています。

長崎工場の拡大は、旺盛な需要に応えるエアバスの増産計画に対応した決定です。PW1100G-JMの燃焼器部品、アフターサービスの需要は、今後数年間で倍増が見込まれています。このため、MHIAELは第1期棟の北・東側に隣接して第2期棟を建設し、工場を現在の約5,400平方メートルから約2倍の1万1,000平方メートルに拡張します。

長崎県は、今回のMHIAELによる第2期棟建設に対し、「長崎県航空機産業クラスター協議会」を中心とした県内中小企業による航空機産業分野への参入促進を支援し、その大きな弾みになると期待を示しています。さらに、航空機産業の集積地となるよう、今後も取り組みを進める方針です。

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