eコマース拡大に対応、エンブラエルEジェットP2F貨物機事業スタート

eコマース拡大に対応、エンブラエルEジェットP2F貨物機事業スタート

ニュース画像 1枚目:NACが契約したエンブラエル貨物機 イメージ
© Embraer
NACが契約したエンブラエル貨物機 イメージ

エンブラエルは2022年5月9日(月)、旅客機(P)から貨物機(F)へ改修するE190型とE195型の貨物専用機事業「E190F/E195F」で、航空機リース会社ノルディック・アビエーション・キャピタル(NAC)と10機分の改修枠を契約したと発表しました。NACが管理・保有するエンブラエルE190/E195型を改修するもので、1機目は2024年に引き渡しされます。この受注により、エンブラエルによるP2F事業が本格的にスタートします。

NACは保有する機材の有効活用として、EジェットのP2Fへの改修で収益拡大の機会を見出しています。同社は今後、エンブラエルと協同で、運航する航空会社を開拓する方針です。「E190F/E195F」は、拡大するeコマースへ対応する1つの方策として、経済性と柔軟性をもつEジェットの旅客機を改修する事業をエンブラエルが2022年3月に発表していました。

Eジェットの貨物機は、ターボプロップ機の旅客機との競争と同じく、航続距離や積載能力の違いとなります。エンブラエルは、ターボプロップ機より搭載力で約50%、航続距離で3倍の能力があると説明。Eジェットより大きなA320や737クラスのナローボディの貨物機と比べ、運用コストは30%抑制できるとメリットをアピールしています。

なお、旅客機から貨物機への改修では、メインデッキ前方にフロントカーゴドアを設置するほか、荷役システム、床補強、リジッドカーゴバリアの設置、9Gバリア、貨物室の消火設備を含む貨物煙検知システム、冷却・加圧を含む空気管理システムの変更などを実施します。ブラジルのエンブラエル施設で、1機目の貨物機改修が実施される予定です。

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